三つの事業が交わる、有限会社サリダの事業設計
業務用生姜加工食品の卸売、自社ブランド「温健道」の展開、そしてフードロス削減サービス「ムダナシ」の運営という三軸が、有限会社サリダの現在の姿だ。大阪市浪速区を拠点に、全国の顧客へ商品・サービスを届けている。2006年の福岡での創業から約20年、生姜に関わる事業を核にしながら、食の課題に応える形で事業領域を広げてきた。
事業案内には「ニーズに沿ったサービスで社会への貢献を目指す」という方針が掲げられており、利益追求一辺倒ではない企業姿勢が伝わる。個人的には、この規模の企業がここまで多方向に食の課題へ向き合っているのが印象的だった。
串付き紅生姜から甘酢生姜まで、業務用の品揃えの実態
有限会社サリダが取り扱う業務用商品は、甘酢生姜(白・1kg)、紅生姜千切り(1kg袋)、串付き紅生姜(20本入り)など、飲食現場で実際に使われる商品群だ。飲食店・食品問屋を主な取引先とし、大阪から全国への安定供給を続けている。2008年の生姜製品輸入・販売開始から積み上げた経験が、品揃えと品質安定の土台になっている。
「いつでも同じ品質で届く」という声が飲食店から多く上がっており、業務用仕入れの信頼として機能している。個人向け通販も1点から受け付けており、法人・個人の双方が注文しやすい体制だ。
国産素材と温活の掛け算で生まれた「温健道」の独自性
偏りがちな日本人の食生活を見直すきっかけになればという発想から生まれた自社ブランド「温健道」は、生姜とにんにくのダブルパワーで体を温めることを目的としたレトルト食品を展開している。使用する生姜・にんにく・鶏肉はすべて国産素材を採用し、安心して食べられる食品づくりを追求している。業務用卸売では扱えない個人消費者のニーズを、このブランドで捉えている。
「国産で安心、手軽に続けられる」という声が多く、温活という習慣のハードルをレトルト形式で下げた点が評価されている。素材の産地にこだわっているという事実が、購入動機として機能しているユーザーは少なくないようだ。
2022年取得の全省庁統一資格と、企業としての信頼性
有限会社サリダは2022年7月に全省庁統一資格(業者コード0000211336)を取得した。官公庁との取引対応が可能になるこの資格は、企業としての信頼性を示す一要素だ。2006年の設立から大阪移転、フードロス削減事業の立ち上げと、段階を踏んで現在の体制に至った沿革が、企業の継続性を裏付けている。
代表は宮本由紀夫氏、資本金は530万円。生姜加工という専門領域を深掘りしながら、同時に社会課題にも向き合ってきた約20年の歩みが、現在の事業の厚みをつくっている。


