北海道から届く食材と日高昆布の一番出汁
店主が札幌まで足を運び、甘エビや毛ガニ、じゃがいもなどを自ら買い付けるところから料理づくりは始まる。鮮魚の盛り合わせには、その直送ルートで届いた魚介がそのまま並び、だし巻き玉子はふっくらとした仕上がりで常連の間でも評判が高い。日高昆布から毎日引く一番出汁は、濃厚でありながら後味がすっきりしており、おでんをはじめ複数の料理に使われている。北海道産「きたあかり」を丸ごと素揚げにした一品や、下にカリッと揚げたポテトを忍ばせたポテトサラダなど、じゃがいもの甘みを軸にしたメニューも多い。
個人的には、昆布出汁がしっかり染みたおでんの完成度が印象的だった。素材に頼りきるのではなく、出汁の引き方や揚げの温度管理といった手仕事の積み重ねが一皿ごとに表れている。きたあかりのポテトフライはホクホク感と表面の軽い歯ざわりが同居していて、ビールにも日本酒にも合わせやすい。仕入れから調理まで店主ひとりの判断で完結しているぶん、味のブレが少ないという声も目立つ。
唎酒師が選ぶ大分の地酒12種と少量注文のスタイル
オーナーは唎酒師の資格を持ち、料理との組み合わせを前提に日本酒を仕入れている。大分市近郊の蔵元を中心とした地酒は純米酒・純米吟醸・純米大吟醸など約12種類で、半合から注文できるため一度に複数銘柄を試せる仕組みになっている。飲み慣れていない人には好みを聞いたうえで銘柄を提案してくれるので、日本酒に馴染みがなくても入りやすい。焼酎も芋・麦・米の約12種類を揃え、ロックからソーダ割りまで好みの飲み方で頼める。
毎月11日には竹の酒器で日本酒を楽しめる日が設けられていて、「器が変わるだけで味の印象がまるで違う」と感じる利用者も多い。半合ずつ頼んで3〜4種類を飲み比べる常連客の姿がカウンターではよく見られるという。焼酎のお湯割りには店で使用している水素水が用いられ、香りの立ち方が柔らかくなる。地酒の品揃えを毎シーズン微調整しているため、季節ごとに新しい銘柄と出会える。
水素水仕込みの煮込みと手作りポン酢のとり天
創作囲座火屋 夢っ酒が料理全般に使う水は水素水で、口当たりのまろやかさと雑味の少なさが素材の味を底上げしている。豚の角煮や肉じゃがといった煮込み系は、しっかり味が入りながらも重さを感じにくい仕上がりになる。大分名物のとり天は注文が入ってから揚げ、外側の衣は軽く、中の鶏肉にはジューシーさが残る。合わせるのは店で仕込んだ手作りポン酢で、揚げ物なのに後味がさっぱりしている。
たとえば仕事帰りにカウンターへ座り、とり天とだし巻き玉子を頼んで地酒を半合ずつ試すような使い方をする一人客は少なくない。いぶりがっこやポテトサラダといったつまみ系も揃っているため、酒の進み具合に合わせて一品ずつ追加する流れが自然にできる。揚げ物と手作りポン酢の組み合わせは「何度食べても飽きない」という声が聞かれる。水素水の恩恵は焼酎のお湯割りにも及び、食事全体の輪郭を穏やかに整えている。
全席禁煙・明朗会計、10名以上の貸切にも対応
大分駅から徒歩約12分、カウンター席と掘りごたつ席を備えた店内は全席禁煙で運営されている。サービス料はかからずチャージ料のみという会計方式を採用しており、支払い時に想定外の金額が加わる心配がない。営業は17時から23時、木曜のみ22時まで、日曜定休というサイクルで地元客を中心に回っている。
10名以上であれば貸切予約にも応じており、飲み放題付きプランも用意されている。宴会だけでなく法事や記念日のコース利用もあり、全品手作りのため小さな子どもや高齢の方が同席する場面でも安心感があると聞く。プロジェクトの打ち上げや地元の集まりなど、用途に合わせて予算を相談できる柔軟さも備えている。


